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【奉納・寄進・寄贈】日本人なら知っておきたい言葉の意味と使い方

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「奉納」「寄進」「寄贈」の意味や使い方の違いを知っていますか?

日本人なら見かけたり聞いたりしたことのあること言葉ですが、言葉の正しい使い方となると知らない方も多いのではないでしょうか?

神社等で良く使われている言葉です。今回は、日本人として知っておきたい「奉納」「寄進」「寄贈」正しい意味や使い方をしっかり学んでいきましょう♪ 

奉納(ほうのう)



奉納は、氏子や檀家が神仏を敬い・鎮め・愉しませる目的のために価値のあるものをお供え物として捧げる事を言います。神仏の為に、芸能や競技を演じたりする一種の宗教行為も含まれます。

奉納に用いられる対象は、食物や酒、金銭や宝物といった「物」に限られず、神楽、謡曲、踊り、山車、神輿、練り、巡航といった「行為」を捧げることもあるのが特徴です。

古代においての「生贄」や「人柱」などといった風習も奉納の一つであるといえます。現代では、鳥居、灯籠、絵馬、算額、護摩木などの物のほか、歌手や音楽家などが歌や楽曲演奏を実演し、神仏に捧げる例もみられます。

奉納(ほうのう)・言葉の使い方

言葉の使い方としては「神社に神楽を奉納する」「奉納試合」「奉納相撲」「演舞を〇〇神社に奉納する」などというように使われます。

寄進(きしん)



寺院や神社などに土地や金銭などの財物を寄付する行為をいいます。同じ様な言葉に「勧進」がありますが、勧進(かんじん)が浄財や寄付をを募る行為であるのに対して、寄進はみずから進んで奉納寄付するというニュアンスの違いがあります。

寄進の趣旨や品目などを書いた文書を寄進状といい、寄進される財物は寄進物とよばれます。日本では太刀や甲冑、弓矢などの武具や馬、米、貨幣などが寄進物となりました。

なお、中世日本では「寄進されたものは徳政令の対象とならない」という習慣ありましたが、歴史的にみて一番重要な寄進物は土地です。土地を寄進する行為は、しばしば世俗の権力と宗教権力とを取り持つ役割を果たしてきました。

寄進(きしん)・言葉の使い方

言葉の使い方は「塔の建立費を寺に寄進する」などの使い方をします。

寄贈(きそう)



神仏に限らず、相手に改まった形で品物を贈ることを言います。寄贈よりも贈呈(ぞうてい)の方が、相手を敬う意味が強いので公式の場では贈呈が使われる事が多いです。

寄贈(きそう)・言葉の使い方

寄贈は神仏に限らず、他人・主に学校などの公共性の高いところへ、物品を与える時に使います「母校に図書を寄贈する」というような使い方になります。



「奉納」「寄進」「寄贈」意味の違いと使い分け



どの言葉も物品を差し出すという意味を持つ点は同じです。しかしながら神仏や神社・寺に物品をさし出すときには「寄贈」は使いません。

神仏や神社・寺の場合の奉納と寄進の違いは、次の様になります。

「奉納」は物品だけでなく競技、芸能などの無形のものをささげる場合にも使えますが、「寄進」は物品に限られます。

「奉納」が神仏そのものを対象とするのに対し、「寄進」は神仏を祀る施設である神社、お寺を対象とするときに使われています。

結論
  • おくりものが物品や芸能、対象が神仏そのものの場合は「奉納
  • おくりものが物品や金銭、対象が神社やお寺の場合は「寄進
  • おくりものが物品で、対象が神仏ではない場合は「寄贈
  • 日本語って奥が深くて難しいですね・・ちょっとした違いですが間違えて使うと失礼に当たる場合もあるので、しっかり言葉の意味と使い方を押さえておきましょう♪