お茶屋さんとは?
「茶屋」とはもともと、
社寺に参詣したり、
物見遊山に来た人たちに、
お茶や菓子を出したお店がルーツです。
「上七軒」は
天神さん(北野天満宮)にお参りに来た人、
「祇園甲部」や「祇園東部」は
「祇園さん(八坂神社)」にお参りに
来る人が寄った、門前茶屋が発祥です。
最初は茶や菓子などを
参詣者に出すだけでしたが、
その内、奥の座敷にあがって、
足洗い(ご苦労さん会)を兼ねて、
ゆっくりと座敷でくつろいでもらうようになりました。
その為に女性たちが舞や三味線などで
疲れたお客さんをねぎらうようになったのです。
「茶屋」はお客さんをもてなす、
ささやかな宴会場であり
「お座敷」と呼んでいます。

通常舞妓や芸妓はこのお茶屋に
スタンバイしているのではなく、
「置屋」あるいは「屋形」と
呼ばれるところに住んでいます。
そのため、お茶屋に予約が入ると、
置屋に連絡が行くのです★
又、お茶屋で本格的な料理を
作っていると思われがちですが、
原則的には料理は仕出し屋
(出張料理専門の店)から持ってきてもらいます。
ですからお茶屋の女将さんは
お客さんの希望や好き嫌いなどを
きちんと把握して、発注する
コーディネーターと言えるでしょう!
ルール・料金・遊び方
✿料金
お茶屋は場所を提供し
色々な手配をしてくれるところです。
明確に一人いくらなどと
料金が決まっている訳ではありません。
料金の内容は、座敷の賃料、
舞妓や芸妓、料理とお酒などで、
お茶屋の格、舞妓の芸などによって異なります。
たとえば座敷が2万円、
舞妓と芸妓を一人2万円で3人呼び、
仕出し弁当、飲み物代を加えれば
ざっと10万円!!
これにお茶屋の手数料と消費税、
あとはご祝儀などその場で配るものです。
✿服装・ルール
舞妓さんが振り袖の正装なので、
お客さんもスーツにネクタイに
新しい靴が良いと思います。
一見さんお断りのお茶屋には
紹介者が必要です。
最初はその方と一緒というのが安心です。
✿遊び方
お座敷遊びの数は多ですが、
その気がなければやらなくてもいいのです。
雰囲気を楽しめれば充分と
言う方もいるでしょう。
ここでは主な遊びだけを紹介しますね。
「こんぴらふねふね」
おなじみの唄に合わせて、
向かい合った二人が
座布団の上に置いたビールの袴を使って遊ぶもの。
「とらとら」
近松門左衛門の浄瑠璃
「国性爺合戦」を題材に
和藤内と老婆、トラの三すくみで行われる。
二人の間に屏風を置き、
客と芸舞妓がそれぞれにふんして勝ち負けを競う。
京都だけじゃない!花街は
近年、芸妓に憧れる若い女性も
見られるようになりました。
京都、金沢の他に、
東京や名古屋、有馬温泉、
博多、長崎などの花街も、
それぞれの個性を明確に打ち出し存在しています。